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1-1. Time the Dreamkiller / Irmin Schmidt from "Musk at Dusk"
CANのキーボーディスト、イルミン・シュミットのソロアルバム、Musk at Duskより。CANの時代よりつちかった似非エスノの集大成です。
イントロのピアノでのっけから圧倒されて、アコーディオンとサックスのソロにやられる曲であります。アルバム中でも屈指の出来のひとつ。演奏のほうはCANの頃より密度が濃い、と思います。ピアニストとしてのイルミン・シュミットの手腕をイントロでビシビシと感じます。ここらへんは、さすがカールハインツ・シュトックハウゼンの弟子というところか(あまり関係ないかも(^^;)。
現在、このアルバムはImpossible Holidays/Musk at Duskとして2枚のLPを1枚のCDにまとめた形でリリースされています。全体的に非常にバランス取れた良質なアルバムで、ただの安直なカップリングCDとは一線を画しています。程よくポップで、どこかおかしくて、この微妙さが心の琴線を揺らすのです。イルミン・シュミットの、マイクに限りなく口を近づけたようなキモチワルいボーカルは、同様にキモチワルい、ジョアン・ジルベルトのそれを彷彿させます(笑)
エスニックと言えば今ではブラジルやキューバなどのラテン系が頭に思い浮かびます。この作品の根底に流れるキーワードも「エスニック」です。感じ方は人それぞれ違うかもしれないですが、こちらはスペイン、ロシア、アルゼンチン方面のそれを感じさせます。