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すこしベスト盤について考えてみようと思います。
果たしてベスト盤を購入することは敗北なのだろうか。
ある程度の作品リリース量を誇るアーティストには、大抵ベスト盤といった企画盤が存在します。ベスト盤は手軽にそのアーティストの足跡をたどることが出来る上では非常に効果的です。しかし、実際に知ることが出来る足跡は、ほんの一部であることが多かったりもします。表面的な理解しか得られないのです。
それが良いベスト盤か、悪いベスト盤かは、少なくともアーティストの全アルバムを集めてみないと判断は難しい。また、ベスト盤では、ミックスやイコライジング、収録時間がオリジナルと異なってるのではないのか? などという、コレクター根性が浮き彫りになる心配の種もあります。
しかし、バカスカCDを買ってられない時期や状況も人生の中には必ずあるものだし、そんな時は少しでも節約したいのが本音です。そこで、ベスト盤が非常に役に立ちます。と同時に、ベスト盤だけでそのアーティストの全容を知ったような感覚に陥るのも、ちょっと残念、というかカッコ悪い。
自分を新しい世界に誘ってくれる、各種のコンピレーションとベスト盤はまた違った意味合いを持つと思っています。優れたコンピレーションは、その楽曲、アーティストに対する自分の好奇心、探究心を向上してくれます。一方、優れたベスト盤は、その楽曲、アーティストに対する自分の好奇心、探究心を満足させてくれます。
満足? 満足ならいいじゃないか、全ては満ち足りたんだから、と思うかもしれませんが、全然良くないのです。本当は満足なんかしたくない自分がここにいます。
満足したら負けということなら、優れたベスト盤を手に入れることは敗北です。しかし、悪いベスト盤を買ったときはつまらないことに金を消費したということで、これも敗北。かといって、中くらいのベスト盤というのも後味悪い。
今日のところは引き分けにしておくか(^^;
結局は見栄の問題で、いい音源を手に入れるという原則からは少し外れているのかもしれません。しかし、好きな曲は出来るだけオリジナル盤で持っていたい、という欲求もあるのは確かです。